QueryPie AI合同会社(東京都港区)が2026年10月7日、デスクトップAIエージェント「Aru(アル)」の提供を始めました。パソコンの中のファイルやブラウザ、業務ツールを、チャットで頼むだけでAIが操作してくれるアプリです。資料の整理や比較、文書の作成といった、これまで人が手で進めていた作業を任せる想定のツールです。

この記事の内容は、2026年10月7日時点の公式サイトとリリースの記載にもとづきます。実際のアカウント登録・利用は行っていないため、使い心地の感想は含みません。

迷ったらこれ:資料仕事をまとめて任せたい人は Aru を候補に

次の人は Aru を候補に入れる価値があります。

Aruを候補に入れる人の条件と、料金が未掲載である点のまとめ
向く人の条件と、金額・無料枠が未掲載であることを最初に押さえられる。
  • Word・Excel・PowerPointの資料づくりや、フォルダ内のファイル整理を、1つのアプリでAIに頼みたい人
  • Slack・Jira・Google Calendarなど、普段使う業務ツールとAIをつなぎたい人
  • すでにQueryPie AIPを使っている、または導入を検討している組織の担当者

理由は3つです。

  1. 公式サイトによれば、パソコン内のファイルの読み取り・編集、コマンド実行、ブラウザ操作、文書の作成までが1つのアプリに入っている
  2. OpenAI・Anthropic・Googleなど複数社のAIモデルを1つの一覧から選べる
  3. 変更したファイルは差分で見られ、ファイルごとに元に戻せる

一方で、金額・プラン名・無料枠は公式サイトに載っていません(10月7日時点)。無料プランや無料トライアルの記載もありません。公式の料金ページには「料金について問い合わせる」ボタンがあり、この窓口で聞けば、次の3つが分かります。

  • 金額とプラン名(QueryPie AIPのどのプランが対象か)
  • 無料トライアルなど、お試しの枠があるか
  • 「クレジットポリシー」(公式の料金ページが案内している条件)の中身

今日すぐ無料で始めたい人は、先に問い合わせるか、無料プランのあるほかのアプリ(後述のClaudeアプリなど)と並べて検討するほうが安全です。

最初の5分でやることは2つです。公式のダウンロードページで、自分のパソコンのOS(Windowsはx64、macOSはApple Silicon)が並んでいるかを見る。そして料金ページの「料金について問い合わせる」から、上の3点を聞く。ここまでは、何もインストールせずにできます。

Aruとは? 「そばにいる」AIアシスタントをパソコンに置く

リリースでのコンセプトは「Always aRound yoU(いつもそばに)」です。AIキャラクター「Aruコンパニオン」が、いま何をしているかを動きで伝えてくれます。依頼は自然言語、つまり普段の言葉で書くだけです。公式サイトのキャッチは「デスクトップで、AIと一緒に仕事を進める。MCPで業務ツールを連携し、必要なスキルを追加できます。」となっています。

AIエージェント・MCP・スキルの意味を並べた図
この3語が分かれば、以降の機能説明を仕事の言葉で読める。

ここで出てくる言葉を、先に仕事の言葉に直しておきます。

  • AIエージェント:質問に1回答えて終わるチャットAIと違い、「この資料を整理して」のような目標を受け取り、手順を考え、自分で作業を進めるAI
  • MCP:AIと外部のツール(SlackやJiraなど)をつなぐための共通の接続方式
  • スキル:AIに覚えさせる作業のやり方。必要なものだけ追加できます

つまり今回起きたのは、「チャットで相談するAI」に加えて、「パソコンの中で一緒に作業するAI」という選択肢が1つ増えた、ということです。

Aruに任せられる仕事:公式の機能から読み解く

公式サイトとリリースが挙げる機能を、仕事の場面に直すと次のようになります。

Aruの機能を3つの仕事の場面に整理した比較図
公式が挙げる機能を、資料・Web・開発の3場面に分けて見渡せる。
仕事の場面Aruの機能(公式の記載)
フォルダの資料を読んで整理する読み取り・編集の対象はPDF、Word、Excel、PowerPoint、Markdown、ソースコード。ファイル添付と@メンションが使える
資料や表をつくる作成形式はDOCX、XLSX、PPTX。アプリ内のプレビューと、会話の中での表・グラフ表示が案内されている
Webサイトでの調べもの・入力内蔵ブラウザーで、AIがボタン・入力欄・メニューを操作し、フォーム入力やファイル転送を行う。人の操作にいつでも切り替えられ、サイトごとの権限を管理できる
業務ツールとの連携MCPサーバーの登録、スキルの追加。Slack・Confluence・Google Calendar・Jiraなどに対応
画像をつくる・直す自然言語で画像を生成・編集
開発の並行作業タスクごとに独立したGit worktree(ブランチ別の作業場所)を作り、並行して進める
作業の進み具合の把握完了・エラー・質問・権限のリクエストが通知で届く

リリースには、画面上のデスクトップアプリを操作する機能(Computer Use)も挙がっています。

想定される場面:Before → After

以下は公式の機能説明をつなげた想定例で、公式が示した事例や、実際に使った結果ではありません。

  • Before:複数のExcelとPDFを順番に開き、数字を見比べて、手で表に写し、PowerPointに貼る
  • After:該当ファイルを添付して「この3社の数字を比べて表にして、スライドにまとめて」と頼む。AIがファイルを読み、文書を作り、アプリ内に表示する。人は中身を見て手直しする

変更したファイルは差分で見られ、ファイルごとに元に戻せると公式に書かれています。「任せたけれど、勝手に書き換えられて戻せない」という不安への備えになる点です。なお、入力例や設定例といった具体的な使い方は、公式サイトに記載がありません(10月7日時点)。

デスクトップで動くと何が違うのか

ブラウザで使うチャットAIは、基本的に「文章でやり取りする」道具です。Aruは、パソコンのファイル、内蔵ターミナル(コマンドを打つ画面)、内蔵ブラウザーを、AIが直接扱える作りになっています。ファイルを毎回アップロードして貼り付ける手間が減るのが、機能から考えられる違いです。

AIに任せる前に決める3点の手順図
任せ方は「範囲・確認者・広げ方」の3点を先に決めると安心。

一方、Aru公式が「ブラウザ上のチャットAIとの違い」を並べて説明している記載はありません。違いは機能の中身から読み取る形になります。

AIに仕事を任せるときは、次の3点を先に決めておくと安心です。

  • どこまで触らせるか:ファイルやサイトの権限の範囲。Aruはサイトごとの権限を管理できる
  • 誰が最終チェックするか:差分を見ることと、元に戻す操作を人が持つ
  • 段階的に広げる:最初は整理や下書きなど影響の小さい作業から。実績が出てから範囲を広げる

権限の考え方は、AIエージェント暴走対策の記事でも別のツールを例に整理しています。

同じ種類のアプリとの違い:Claudeデスクトップアプリと並べる

公式情報が公開されていて並べられる相手は、Claudeのデスクトップアプリ1つです。

AruとClaudeデスクトップアプリの対応OSと料金の比較
対応OSの広さと無料の記載はClaudeアプリが先、Aruは複数社モデルと管理機能が特徴。
項目AruClaudeデスクトップアプリ
対応OSWindows(x64)・macOS(Apple Silicon)macOS・Windows・Windows(arm64)・Linux(ベータ)
料金金額の記載なし。QueryPie AIPのプランが基盤で、問い合わせの導線のみアプリはFreeを含む全プランで利用可。Claude CodeとCoworkはPro以上が対象

読み取れるのは次の点です。対応OSの広さと、無料プランから使えると明記されている点はClaudeアプリが先です。Aruの特徴は、OpenAI・Anthropic・Googleなど複数社のモデルを1つの一覧から選べる点と、QueryPie AIPと連携した管理機能(SSO、承認されていないモデルのブロックなど)が用意されている点です。無料の記載がある範囲で手軽に始めたいならClaudeアプリ、複数社のモデルと管理機能を重ねたいならAru、という分け方が目安になります。

ChatGPTのデスクトップ版などは、この記事では比べていません。Claude CodeをPro以上で使う場合の費用感は、Claude Code Pro/Maxの料金の記事で見られます。

料金・無料枠・対応OS・入手方法

項目公式の記載(2026年10月7日時点)
料金金額・プラン名の記載なし。「AruはQueryPie AIPのプランを基盤として提供されます」とあり、「料金について問い合わせる」ボタンがある
無料で試せる範囲無料プラン・無料トライアルの記載なし
対応OSWindows(x64)、macOS(Apple Silicon)。Intel Mac・Windows ARM・Linuxの記載なし
入手方法公式のダウンロードページから。macOS版は381.1MB、Windows版は403.4MB(どちらもバージョン2026.41.0)
利用条件一部の組織向け機能は、AIPのプランと管理者の設定によって利用範囲が異なる

提供形態が個人向けか組織向けかは、公式ページに記載がありません。公式ページで案内されているのは、AIPのプランを基盤とした料金の仕組みと、組織向けの管理機能です。

Aru料金ページ。プランの基盤の説明と問い合わせボタンに印を付けた画像
料金ページには金額がなく、QueryPie AIPのプランが基盤であることと問い合わせの窓口だけが示されている。

ダウンロード後にアカウントやログインが必要かも、公式ページに記載がありません。「クレジットポリシー」の中身も、公開ページには載っていません。料金や条件は変わるため、申し込み前に公式の料金ページで最新の内容を見てください。

向いている人・向かない人と、導入前に確認したい点

向いている人

向いている人と向かない人の比較図
自分が向く側かを、費用とOSの条件から先に判断できる。
  • 資料作成やファイル整理を、チャットで頼んで済ませたい人
  • Slack・Jira・Google Calendarなど既存のツールとAIをつなぎたい人
  • SSOやモデルの許可制など、管理機能の中でAIを使いたい組織

向かない人

  • 今日すぐ無料で使い始めたい人(無料枠の記載がないため、先に問い合わせが必要)
  • Intel Mac、Linux、Windows ARMのパソコンを使っている人(対応の記載がない)

導入前に確認したい点

  • 料金:QueryPie AIPのプランとクレジットの条件を、問い合わせで聞く
  • データの扱い:公式サイトに書かれているのは、サイトごとの権限管理(ブラウザー操作)と、組織ポリシーがユーザーの承認に優先する点(組織の管理)まで。社内の機密資料を扱う場合は、社内のルールと合わせて検討する
  • 最初の任せ方:影響の小さい作業から始め、差分を人が見る

今日試す最初の一歩

今日やる行動は1つだけです。料金ページの「料金について問い合わせる」から、金額・お試しの枠・クレジットの条件を聞く。無料プランや無料トライアルは公式ページに記載がないので、「無料で始められるか」「始めるといくらか」は、この問い合わせで初めて分かります。

今日試す最初の一歩を3ステップで示した図
インストール前に、OS確認と問い合わせの3点を済ませられる。

OSの対応は、公式のダウンロードページに並ぶのがWindows(x64)とmacOS(Apple Silicon)だけなので、問い合わせる前に自分のパソコンを照らし合わせておくと話が早くなります。

条件が合えば、最初の用途は「手元の資料1セットを読ませて、表にまとめてもらう」あたりが、影響の小さい試し方です。複数のExcelとPDFを開いて数字を写す作業が、ファイルを添付して頼み、人は出てきた表と差分を見て手直しするだけの作業に変わる。それが、Aruを試す価値のある場面です。

公式の料金ページには、金額の記載はないものの、AIPのプランを基盤とすることと問い合わせの窓口が明記されています。

ローカルファイルの読み取り・編集をAIに任せたい人には、Windows・macOS対応のAru

Aru(QueryPie AI) をダウンロードする(公式)

もっと詳しく

連携・組織管理・拡張の3分類の比較図
連携・組織管理・拡張の3方向で、Aruの広がりを一覧できる。

連携できるツール

公式サイトの連携ページに掲載されている連携先は、Confluence Cloud・Jira Cloud・GitHub・Slack・Discord・Notion・Google Calendar・Google Drive・Gmail・Google Sheets・Google Slides・Microsoft 365・Airtable・Salesforce・Dify API Access・n8n Chat・Context7・Supabase・Datadog・Grafana・AWS・Kubernetes・Snowflakeのほか、PostgreSQLやMySQLなどのデータベース、Brave Search、Perplexity Ask、SSHなどです。最新の連携先は、公式の連携ページで見られます。

組織管理の機能

QueryPie AIPと連携して、SSO(OAuth・PKCE・ログイン元IPの制限)、組織のMCPカタログ、ブランディング、モデルポリシーが使えます。承認されていないモデルとプロバイダーはブロックされ、組織ポリシーがユーザーの承認に優先します。組織ごとにデータが分離される、とも書かれています。さらに、組織別にプラグインを配布する機能もリリースに挙がっています。

拡張の仕組み

内蔵の「Plugin Creator」スキルで、チャットからプラグインを作れます。Word・Excel・PowerPointを作成するOfficeプラグインは標準搭載で、LingoやNotepieなどの拡張機能も追加できます。

料金ページの「Aruでできること」

料金ページには10のカテゴリ(AIモデルと推論、AIエージェントのタスク、プロジェクトとタスクの管理、ファイル・コード・ターミナル、ブラウザーでの作業、文書とコンテンツの作成、MCP・スキル・プラグイン、組織のワークスペースと管理、セキュリティとアクセス制御、対応プラットフォームと設定)が並びます。AIモデルのカテゴリでは、推論レベルの選択、管理者が許可したモデルだけの提供、トークン使用量のリアルタイム表示、会話の圧縮とチェックポイント、タスクごとのモデル設定の保存が挙げられています。

まとめ

Aruは、パソコン内のファイル・ブラウザ・業務ツールをAIに任せるデスクトップアプリで、WindowsとmacOS(Apple Silicon)向けに2026年10月7日に提供が始まりました。資料づくりや整理を1か所でAIに頼みたい人、管理機能の中でAIを使いたい組織は候補に入ります。ただし金額と無料枠は公式に載っていないため、最初の一歩は「料金の問い合わせ」です。無料から始めたいなら、無料プランのあるアプリと並べて検討してください。