2026年10月8日、株式会社博士.comが「AI自動マイソク帯替え機能」の提供を始めました。つまり、物件ごとに手作業で差し替えていた図面(マイソク)の帯を、PDFをアップロードするだけで自社仕様に一括変換できるようになった、という発表です。

関係するのは、他社から受け取った物件図面を自社名で顧客に出す不動産会社や管理会社の事務・営業担当者です。この記事は、公式のプレスリリースと詳細ページ、各社の公式情報をもとに書いています。博士.comの機能を実際に操作して試した記事ではありません。公式に書かれていることと、書かれていないことを分けて示します。

結論:何が自動になったのか

公式の発表で確認できる範囲は次のとおりです。

帯替えが2ステップで自動になる要点の図
博士.comの新機能は、PDFを入れてPDFで出すだけの2ステップで帯を一括変換する。
  • 不動産販売図面(マイソク)の店舗情報の帯を、自動・一括で自社仕様に変換するAI機能
  • 操作は「PDFをアップロードして、PDFで出力する」の2ステップ
  • 大量のPDFをまとめてアップロードでき、帯の一括変更と一括ダウンロードに対応
  • レインズ(不動産会社間で物件情報をやり取りする仕組み)の物件一覧画面から、直接帯を変更できる

迷ったらこれ

レインズなどで受け取った図面を、毎日まとめて自社名に直している会社は、まず博士.comの無料デモ体験を申し込んでください。

理由は3つです。

  1. 公式は導入メリットとして「図面作成にかかる時間を最大90%削減」と掲げています。ただし根拠データや測定条件は、プレスリリースに記載がありません。数字は公式の主張として受け止めてください。
  2. 料金の記載は「無料デモ体験受付中」だけです。まず触って判断する入口が用意されています。
  3. 操作が2ステップなので、試す手間が小さい機能です。

向かない人もいます。帯替えが月に数枚しか発生しない会社は、手作業のままでも負担が小さく、効果を感じにくいでしょう。

今日の最初の一歩(5分)

公式の詳細ページ(https://www.j-s-p.com/obi/)を開き、無料デモ体験の案内を確認します。申し込み窓口は電話、メール問い合わせフォーム、オンライン相談予約の3つです。電話は0120-965-805(月〜金 9:30〜17:00)です。

そもそもマイソクの「帯」とは

マイソクは、不動産会社が顧客に見せる物件図面(販売図面)のことです。その図面の下部に、図面を出している会社の情報を載せる欄があります。これが「帯」です。

他社の帯を自社の帯へ差し替える流れの図
帯替えとは、他社の帯を自社の帯に差し替えて顧客に見せること。

帯に載る項目は、一般に次のようなものです。

  • 会社名
  • 免許番号
  • 所在地
  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 担当者名

他社から受け取った図面を顧客に見せるときは、元の会社の帯を自社の帯に差し替えます。これが「帯替え」です。賃貸でも売買でも、顧客に図面を見せる場面で発生します。

従来のやり方は、おおむね次の3通りです。

  • 事前に作った帯を、物件情報に重ねてコピーする
  • PowerPointやExcelで、画像の上に帯を重ねる
  • クリアファイルに帯を貼って印刷する

いずれも1枚ずつの手作業です。

手作業の帯替えで困る3つのこと

手作業の課題は、大きく3つに整理できます。

手作業の帯替えで困る3点の図
手作業の課題は、手間・スピード・ミスの3つに整理できる。
困りごと中身
手間と時間他社の帯を切り、自社の帯を作って入れ替える作業が物件ごとに必要
スピード物件の成約状況や価格は動くため、作業が遅れると古い情報を出すことになる
ヒューマンエラー帯の替え忘れ、切り忘れが起きる

物件数が増えるほど、手間と時間、スピードの負担は大きくなります。替え忘れが起きると、他社の社名が残ったまま顧客に渡るおそれがあります。

博士.comの「AI自動マイソク帯替え機能」でできること

手作業と新機能のBefore・Afterの比較図
手作業との違いは、1枚ずつの作業が一括処理に変わる点にある。

Before → After

これまで(手作業)今回(公式発表の範囲)
作業の単位物件ごとに1枚ずつ大量のPDFをまとめてアップロードして一括処理
帯の差し替え帯を切って重ねる、画像に重ねるなどAIが自動で自社仕様に変換
受け取った後1枚ずつ保存・印刷一括ダウンロード
レインズの図面取り込んだ図面を加工して使う物件一覧画面から直接、帯を変更

公式はこの結果として、図面作成の時間削減(最大90%)、レインズからの直接変換による追客スピードの向上、販促図面の見栄えの向上を挙げています。

仕上げを整える4つの微調整機能

自動変換のあとに手を入れたい場面のため、微調整機能が4つ用意されています。

  • 塗りつぶし:不要な情報を隠す
  • テキスト挿入:キャッチコピーなどを配置する
  • 重ね順の変更:要素の前後関係を直す
  • 複数の帯の設置:帯を複数置く

公式に書かれていないこと

次の点は、プレスリリースと詳細ページに記載がありません。導入前に問い合わせで聞く項目になります。

  • 「最大90%削減」の根拠と測定条件
  • 対応するファイル形式、一度に処理できる枚数の上限
  • 料金額、プラン、追加料金
  • すでに博士.comを使っている会社だけが対象か、新規も対象か
  • AIが図面の何を認識して差し替えるのか
  • 帯の登録方法
  • レインズ連携の詳細

「AI自動」とされていますが、他社の帯をどう見分けるかの説明は、公式にはありません。

使い方の流れ

公式の詳細ページに載っている使い方は2ステップです。

使い方2ステップの手順図
公式の使い方はアップロードして出力するだけの2ステップ。
  1. 帯を替えたいPDFをアップロードする
  2. PDFで出力する。そのまま使える

大量のPDFをまとめて入れれば、一括変更と一括ダウンロードまでが同じ流れで済む、というのが公式の説明です。帯の登録方法や画面の細かい操作は、詳細ページに記載がないため、ここでは書きません。無料デモ体験で確認するのが確実です。

ほかの帯替え手段との位置づけ

AIで他社の帯を自動認識して置き換える機能は、博士.comが初めてではありません。「新機能だから特別」ではなく、自分の運用に合うかで選ぶものです。

帯替え手段の方式と料金の比較図
手段ごとに方式と料金の分かる範囲が違い、博士.comは料金が公式に出ていない。
手段方式公式で確認できた範囲
博士.com AI自動マイソク帯替えPDFをアップロードして一括変換料金は「無料デモ体験受付中」のみ
フォレストPRO(オープンルーム)AIが他社の帯情報を自動認識し、登録済みの自社帯と交換無料プラン(FREE)あり。AI完全自動帯替えは有料のPROのみで、月額8,000円〜。対応サイズは3種、対応形式はPDF・JPG・PNG・GIF
Siim最大10PDFを一括処理。法人帯と個人帯をワンタッチで切り替え公式の機能ページに料金とAI認識の記載なし
変換速いもん物件情報をワンクリックでPDF化・URL化して送る。帯替え自体を不要にする方式ストックは最大50件。料金は未確認

変換速いもんの導入事例(提供元のコラムによるもの)では、午前の約1時間で担当顧客20人分の物件送付まで完結し、体感で約2倍の効率化とされています。これは提供元自身の事例であり、条件が違えば結果も変わります。

選ぶときの観点は、次の3つです。

  • 料金の形:月額か年額か、無料プランや無料の試用があるか
  • 提供形態:クラウド型かインストール型か
  • 処理量:一度に何枚まで扱えるか

博士.comは、現時点で料金と処理枚数が公式に出ていないため、この3点がほかの手段と比べられません。比較したい場合は、無料デモ体験で上の観点を直接聞くのが近道です。

図面の帯替えを手作業で続けている人には、無料デモ体験で操作を確かめられます

博士.com AI自動マイソク帯替え機能 の無料トライアルを試す(公式)

向いている会社・向かない会社

公式情報から言える判断軸は次のとおりです。

向いている会社と向かない会社の比較図
毎日まとめて帯替えをする会社は向き、頻度が低い会社は手作業のままでも足りる。

向いている会社

  • レインズから取り込んだ図面を、毎日まとめて自社名に直している
  • 帯替えを人が1枚ずつ行っていて、時間と替え忘れが気になる
  • 図面に塗りつぶしやキャッチコピーを足して、見栄えも整えたい

向かない会社

  • 帯替えの頻度が低く、手作業の負担が小さい
  • 帯替え自体をなくし、物件情報をPDF化・URL化して送る方式にしたい(上の「変換速いもん」のような方式のほうが合います)
  • 料金や対応形式が決まらないと、社内の稟議が通せない(現時点では公式に記載がありません)

導入時に確認したい運用のポイント

帯替えの替え忘れ・切り忘れを防ぐチェック方法は、公式には記載がありません。そのため、変換後に何を目で確認するかは、自社のルールで決める必要があります。たとえば、次の項目は配布前に確認する価値があります。

  • 他社の会社名・電話番号が残っていないか
  • 自社の免許番号・所在地・担当者名が正しいか
  • 帯が図面の物件情報に重なっていないか

申し込み前に公式で確認したい点

料金やプラン、対象は変わることがあります。申し込み前に、次の順に確認してください。

申し込み前に確認する4点の手順図
問い合わせは、プラン・形式と枚数・既存ユーザーの扱い・デモの範囲の順に確認する。
  1. 対象プランと、追加料金の有無
  2. 対応するファイル形式と、一度に処理できる枚数
  3. 既存の博士.comユーザーの扱い(追加料金なしで使えるか)
  4. 無料デモ体験の範囲と申し込み経路

博士.comをすでに使っている会社は、まず今の契約でこの機能が使えるかを問い合わせます。これから導入する会社は、無料デモ体験の申し込みから入ります。博士.com本体サイトのサービス一覧には、現時点でこの機能の記載がありません。機能の詳細は、詳細ページ(https://www.j-s-p.com/obi/)で確認してください。

不動産業の定型作業にAIが入った一例

図面の帯替えのような、毎日同じ形で繰り返す作業は、AIによる自動化が進みやすい領域です。ほかの分野の定型業務の例は、次の記事で整理しています。

次の一歩

帯替えが毎日の仕事になっているなら、今日やることは1つです。公式の詳細ページで無料デモ体験の窓口を確認し、「対応形式」「一度に処理できる枚数」「自社の契約で使えるか」の3つを質問リストにして、問い合わせるところまで進めてください。この3つが分かれば、手作業やほかのツールと並べて判断できます。

問い合わせる3つの質問のまとめ図
問い合わせる3つの質問が決まれば、今日から動ける。