Notta株式会社が、AIボイスレコーダー「Notta Memo」シリーズの新モデル「Notta Memo Pro」を発表しました。2026年10月13日に発売され、価格は本体のみで29,700円(税込)です。通話と対面を自動で見分ける機能や、決めたWi-Fiに戻ると録音が自動で送られる機能が加わりました。会議・取材・商談の録音を日常的にする人に関係する発表です。

Notta Memo Proは未発売のため、本体の実機は試していません。本体の情報は公式発表と製品ページ(2026-09-27確認)、無料プランの数値はweeveeが別記事で行ったNottaアプリの実測(2026-08-30)に基づきます。

つまり何が起きたか|発表内容と発売スケジュール

予約は2026年9月28日(月)に始まり、正式発売は10月13日(火)です(PR TIMESの発表)。

予約開始9月28日から正式発売10月13日までの流れ図
予約は9月28日、正式発売は10月13日で、買えるのはまだ先だと分かります。

旧モデルからの違いを一言でいうと、「録ったあとの片付け」が減る方向の進化です。公式が挙げる新機能は次の4つです。

  • 通話と対面の録音シーンを自動で見分ける
  • 設定した信頼済みWi-Fi(自宅や職場など、あらかじめ登録したWi-Fi)に戻ると、録音を自動でアップロードする
  • 充電と転送にネイティブのUSB Type-Cを使う
  • 録音中に重要な発言へ印を付けられる

本体のサイズは77.2×56×3.9mm、重さは30g、ストレージは64GB、画面は0.95インチのAMOLED(有機ELの一種)、バッテリーは600mAh、収音距離は最大8mです。

迷ったらこれ|今すぐ買い替えるか、様子見か

買うかどうか迷っている人は、発売前の今は様子見にして、先にソフト版Nottaの無料プランを試してください。 本体を買わなくても、文字起こしの精度と使い勝手の感触はアプリで先に確かめられます。

様子見を勧める結論と3つの理由
結論は「様子見」で、その理由が3つあると一目で分かります。

実測で見えた得は1つです。weeveeが無料プランを試したところ、公式表記の「1回3分」の制限は、アップロードした音声ファイルには効きませんでした。4分3秒のファイルがカットされず全文処理され、使用量表示は「2分/120分」から「7分/120分」に変わりました。処理が終わるまでは約5分で、誤り率(表記ゆれを吸収した後)は1.65%でした(2026-08-30実測)。詳細は「Notta無料版の制限を実測|3分の誤解と120分の壁」にあります。

様子見を勧める理由は3つです。

  1. 第三者の検証がまだない: 話者識別精度90.51%などの数値は、Notta自身の社内テストの値です
  2. 録音時間の表記の意味が旧モデルと違う: 旧モデルの「約30時間」と、Proの「1回5時間」は同じ指標ではありません(後述)
  3. 本体の対応言語数が製品ページの掲載項目にない: 翻訳や多言語の文字起こしが目的なら、発売時の表記を待てます

最初の5分でやることは、Nottaの無料プランに登録して、手元の音声ファイルを1本アップロードすることです。

向いているのは、会議や取材の録音が多く、手間を減らしたい人です。発売日に実機が必要で、上の3点の未確定要素を許容できない人は、発売後の情報が出るまで待つほうが合います。

今日試せる最初の一歩|ソフト版Nottaの無料プラン

Notta Memo Pro本体は10月13日発売のため、今日は試せません。同じNottaのソフト版アプリなら、スマホやPCから無料プランで今日から試せます。無料プランでできること・できないことを、公式の料金ページで並べました(2026-09-27確認)。

Notta無料プランの使える機能と制限の比較図
無料でも文字起こしとAI要約は試せますが、ダウンロードと翻訳が壁になります。
項目Notta無料プラン
月間の文字起こし120分/月(公式表記は1回3分。アップロードしたファイルは4分3秒でもカットされず処理された=weevee実測)
文字起こしのダウンロード不可
翻訳不可
単語登録3語まで(プレミアム200語・ビジネス1,000語)
Web会議の文字起こし対応
AI要約月10回まで(プレミアム100回・ビジネス200回)

文字起こしのダウンロードと翻訳ができない点が、無料で試すときの壁になります。文章として持ち出して使いたい人は、有料プランが必要になる前提で考えてください。他の文字起こしツールとの比較は「AI文字起こし実測比較|Notta/Rimo/tl;dv」にまとめています。

旧モデルとの違い|Notta Memo・Type-C・Proの仕様比較

Notta Memo(旧・標準)、Notta Memo Type-C、Notta Memo Proを、公式ページの記載で並べました(2026-09-27確認)。

Notta Memo標準・Type-C・Proの価格と仕様の比較
Proは価格が上がる代わりに、収音距離が最大8m、ストレージが64GBになります。
項目Notta Memo(標準)Notta Memo Type-CNotta Memo Pro
価格(税込)23,500円25,500円29,700円(付帯プラン付きは後述)
収音距離3m以内掲載なし最大8m
録音時間の表記録音時約30時間(バッテリー)連続録音最大5時間1回の録音は最長5時間で自動停止
待機約28日最大28日間51時間(Bluetooth未接続時)/45時間(接続時)
重さ約28g約28g30g
サイズ86.1×55.1×3.5mm厚さ3.5mm77.2×56×3.9mm
ストレージ32GB掲載なし64GB(eMMC)
マイクMEMS4個+骨伝導1個(計5個)5個掲載なし
文字起こし言語掲載なし最大58言語製品ページに掲載なし

録音時間と待機時間は、単純に「30時間→5時間」と読まないでください。 Proの「最長5時間」は1回の録音で自動停止する上限で、フル充電1回で録れる合計時間ではないと公式が注記しています。Proの待機時間(51時間/45時間)も、録音していない状態の指標です。旧モデルの「約30時間」はバッテリーでの録音時間の目安なので、同じものさしでは比べられません。長時間の録音を1日に何本も撮る人は、発売後の公式情報や実機レビューで、充電1回あたりに録れる合計時間を見てから決めると安心です。

話者識別精度の数字は2種類ある

Proの製品ページには、話者識別精度(誰が話したかを見分ける精度)の数字が、比較相手の異なる形で2種類載っています。

比較相手数字
旧モデルNotta Memo71.24% → Proは90.51%(+19.27pt)
「主要な同種デバイス」総合+5.54pt/2名会議+5.88pt/4〜8名会議+9.56pt

前者はNottaの社内テスト(オフライン録音・CP-CER指標・MeetEval手法)の値です。後者は比較対象のデバイス名が公開されておらず、台数なども注記がありません。+19.27ptと+5.54〜9.56ptは別の比較なので、「19ポイント良くなった」と「競合より9ポイント良い」を同じ話として受け取らないようにしてください。

Web会議の文字起こしはどうなる?|アプリ版Nottaの方式

オンライン会議(Zoom・Google Meet・Microsoft Teams)の文字起こしは、ボイスレコーダー本体の機能ではなく、アプリの機能で考えるのが基本です。Notta Memo Proの製品ページにWeb会議の録音についての案内は出ていません。

NottaとPlaudのWeb会議録音方式の比較
Nottaはボットを会議に追加する方式、Plaudはボットを入れず音声を直接録る方式です。

ソフト版Nottaは、3つのサービスに対応しています。Web版にログインして「Web会議の文字起こし」から、Notta Bot(会議に参加して文字起こしをするボット)を手動で会議に追加する仕組みで、58言語でリアルタイムに文字起こしします。自動参加ではないので、会議のたびに自分で追加する手間があります。無料プランでもWeb会議の文字起こしは使えます。

競合のPlaudは、2026年1月4日に発表したデスクトップアプリ「Plaud Desktop」で、ボットを会議に入れない方式を取っています。PCのマイクとシステム音声から会議の開始を自動で見つけ、そのまま録音します。対応はZoom・Google Meet・Microsoft Teams・Slackなどです。

NottaPlaud
方式Notta Botを手動で会議に追加(ボット参加)Plaud Desktopがシステム音声を直接録音(ボット不参加)
開始の操作会議ごとに自分で追加会議開始を自動で検知
対応サービスZoom/Google Meet/Microsoft TeamsZoom/Google Meet/Microsoft Teams/Slackなど

参加者に「ボットが入ってくる」ことを見せたくない会議なら、ボット不参加の方式が向きます。ボットを入れて他の参加者にも録音を示したい場面では、Notta Botの方式が分かりやすいでしょう。

競合ハードとの位置づけ|Plaud Note・Note Pro・NotePinとの比較

Notta Memo Proの立ち位置を、Plaudの4モデルと並べました(各社公式サイト、2026-09-27確認)。

Notta Memo ProとPlaud 3モデルの価格・収音距離・重さの比較表
収音距離はProの最大8mが表の中で最も長く、価格は4モデルとも27,500〜30,800円の範囲です。
モデル価格(税込)収音距離録音時間の表記待機重さストレージ
Notta Memo Pro29,700円最大8m1回最長5時間で自動停止51時間/45時間30g64GB
Plaud Note27,500円掲載なし30時間60日間30g64GB
Plaud Note Pro30,800円最大5m最大50時間60日間30g64GB
Plaud NotePin27,500円最大3m最大20時間40日間16.6g掲載なし
Plaud NotePin S28,600円NotePinの欄と同じ(別の仕様は掲載なし)同左同左同左同左

表を読むときの要点は3つです。

  • 収音距離はProが最大8mで、表の中で最も長い: 広い会議室や、話者が離れた場所に座る場面で差が出る可能性があります。数字はいずれも各社の公表値です
  • 録音時間と待機の表記は、メーカーごとに意味が違う可能性がある: Plaud Note Proの「最大50時間」とProの「1回最長5時間」を、そのまま並べて優劣をつけることはできません
  • NotePin SはNotePinとほぼ同じ価格帯: 公式で分かる違いは、ハンズフリー録音向けのアクセサリー4種が付く点です

言語・要約テンプレート・データの扱い

ここからは、本体の仕様表では見えにくい、ソフト(アプリ)側の違いです。

対応言語: ソフト版Nottaは、文字起こしが58言語、翻訳が42言語です。Plaud Note Proは、Plaud Intelligenceで112以上の言語に対応します。Notta Memo Type-Cは最大58言語ですが、Notta Memo Pro単体の言語数は製品ページに載っていません。多言語の録音が主な目的なら、Proの表記が出てから選ぶのが無難です。

要約テンプレート: Nottaの公式機能ページに明記されているデフォルトのテンプレートは「要約」「チャプター」「行動項目」の3種類です。カスタムテンプレートはプレミアム以上で作れます。一部の比較サイトでは「30種類以上」という数字が紹介されていますが、公式の機能ページでは確認できる数字ではありません。数の多さより、自分の会議で使う型(議事録・行動項目の抜き出しなど)があるかで選ぶほうが外れません。

データの扱い: ここは2社で方針がはっきり分かれます。

録音データのAI学習への利用
Nottaプレミアム/ビジネスは、データがAIの学習に使われる可能性がある。学習に使われないのはエンタープライズプランのみ(2026-09-24確認)
Plaud明示的な同意がない限り、音声・文字起こし・要約のデータをAI/機械学習モデルの学習に使わないと公式に明記(2026-09-27確認)

顧客情報や社外秘の会議を録音する人は、料金や精度より先にこの違いを見ておく価値があります。

価格を確認するときの注意点

Notta Memo Proの価格は、付帯プランの有無で3段階です(税込・公式製品ページ、2026-09-27確認)。

Notta Memo Proの本体のみ・プレミアム付き・ビジネス付きの価格比較
付帯プランの有無で、本体価格は29,700円から最大56,100円まで変わります。
構成価格本体のみとの差額
本体のみ29,700円-
プレミアムプラン1年付き41,800円+12,100円
ビジネスプラン1年付き56,100円+26,400円

参考までに、ソフト版Nottaの単体プランは次のとおりです(公式料金ページ、2026-09-27確認)。付帯プランの内容が単体のプランと同じかどうかは、購入前に製品ページで見てください。

プラン年額(税込)月換算AI要約単語登録
無料0円-月10回3語
プレミアム14,220円1,185円月100回200語
ビジネス30,096円2,508円月200回1,000語

翻訳が必要な場合は、アドオンを足します。1か国語のリアルタイム翻訳が年10,296円、2か国語の文字起こし・翻訳が年15,840円、Notta Brainが年14,300円です。本体の購入費に加えて、使い続けるぶんのプラン代がかかる点は、Plaudと比べるときも同じ見方が必要です。上の価格比較は本体価格のみで、Plaud側の有料プランの料金は含めていません。

実勢価格: 価格比較サイトの価格.comでは、旧モデルのNotta Memo(標準)が19,800円(12店舗)、Type-Cが19,927円(15店舗)でした(2026-09-27)。公式価格との差は、標準で約3,700円、Type-Cで約5,600円あります。ただしProは掲載がなく、これは旧モデルの参考値です。発売直後は公式価格を基準にして、実売価格は発売後にあらためて見るのが安全です。

割引コード: 初回購入向けの割引コードが、複数の比較サイトやアフィリエイトサイトで紹介されています。一方で、Nottaの公式の料金ページや各商品ページには、コードの入力欄や案内が出ていません。使えるかどうかは購入画面で分かるため、コードの割引を前提にした予算は組まないほうが確実です。

失敗しやすいポイントTop3

失敗しやすい3つのポイントのまとめ
録音時間・話者識別精度・載っていない情報の3つが、買う前に特に確かめる点です。
  1. 録音時間の数字をそのまま比べる — 旧モデルの「約30時間」、Proの「1回5時間」、Plaud Note Proの「最大50時間」は、それぞれ意味が違う可能性があります。長時間録音が必要な人は、充電1回で録れる合計時間を基準に選んでください
  2. 話者識別精度の2つの数字を混ぜる — +19.27pt(旧モデル比)と+5.54〜9.56pt(同種デバイス比)は、比較相手が別です。どちらもNottaの公表値で、第三者の検証は発売後に出てきます
  3. 言語やクーポンなど、載っていない情報を前提に買う — Pro本体の対応言語数や割引コードの適用は、公式ページに載っていません。目的が多言語の文字起こしや割引なら、発売時の公式表記を見てから決めてください

もっと詳しく|今回扱わなかったことと出典

今回は、録音音質のサンプルを使った聞き比べと、実際の利用者の口コミにもとづく乗り換え判断は扱っていません。Notta Memo Proが未発売で、weeveeが実際に確かめた情報がないためです。発売後に実機の情報が確認できたら、この記事を更新します。

主な出典は次のとおりです。

次の一歩

weeveeが無料プランを試したところ、アップロードした4分3秒の音声ファイルは3分でカットされず、約5分で最後まで処理されました(2026-08-30実測)。Notta Memo Proを買うか迷っているなら、先にこの無料プランで、自分の会議の録音がどう文字になるかを見ておくと、本体を選ぶときの判断材料になります。

無料プランで音声を1本アップロードする行動と実測結果
今日やることは、無料プランで音声ファイルを1本試すことです。

今日やることは1つです。Nottaの無料プランに登録し、手元の音声ファイルを1本アップロードしてみてください。

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